投資信託は10年以上放置していて大丈夫?注意することはありますか?

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投資信託は10年以上放置していて大丈夫?注意することはありますか?

投資信託は10年以上放置していて大丈夫?注意することはありますか?

「投資信託は10年以上放置していて大丈夫でしょうか?注意することはありますか?」

投資信託は、基本的には10年以上放置していてよいです。

ただ、すべての投資信託が長期保有に適しているわけではなく、10年以上放置できる投資信託を選ぶことが大切です。

この記事では、投資信託を10年以上放置しても大丈夫な理由、長期保有のメリット、そして放置に適した投資信託の選び方を分かりやすく解説します。

投資信託を保有している方はもちろん、これから投資信託を新しく購入しようと思っている方はぜひお読みください。

この記事でわかること

  • 投資信託は10年以上放置していてよいか
  • 投資信託を10年以上放置しておくメリット
  • 10年以上放置できる投資信託の選び方
目次

投資信託は基本的には10年以上放置するのがよい

投資信託は基本的には10年以上放置するのがよいです。

投資信託は長期保有に適した商品で、実際に投資信託で主な投資対象となっている株式は長期保有でリターンが得られているからです。

例えば、日経平均株価の年率平均リターンは、2025年5月末時点では10年で6%20年で6.1%でした。

このリターンだった場合は、以下のようなシミュレーションになります。

10年前から放置で、100万円がおよそ179.1万円
20年前から放置で、100万円がおよそ326.8万円

また、米国株式、世界株式のインデックスファンドも同様に、10年以上の放置でリターンが得られているのが分かります。

参考:2025年5月末時点での年率平均リターン

2025年5月末時点の年率平均リターン表。日本株、米国株、世界株の10年と20年のリターンを比較。米国株の10年リターンは14.2%。

データ参照:myINDEX|主要な株価指数・インデックスのリターン


投資信託の仕組み

投資信託は投資家から集めたお金を運用のプロが株式や債券などに分散投資する商品です。

株などの売買は状況に応じてプロが行うため、長期で保有してお金を増やすのに適しています。


投資信託を10年以上放置する3つのメリット

投資信託を10年以上放置する主なメリットは3あります。

  1. 余計な手間やコストがかからない
  2. 複利効果によって大きな利益を生み出しやすい
  3. 新しいNISAによって、より多くの非課税の恩恵を受けられる
それぞれご紹介します

10年以上放置することで、余計な手間やコストがかからない

投資信託を10年以上放置することで、余計な手間やコストがかかりません。

短期で売買すると、手間がかかるうえに買付時と売却時にコストがかかる場合があるからです。

投資信託にかかる3つのコストの表。購入時に購入時手数料、年間の管理に信託報酬、売却時に信託財産留保額がかかることを示している。

※費用(%)は投資信託により異なります。
※購入時手数料は主なネット証券では無料にしています。
参考:楽天証券|投資信託にまつわる費用について

10年以上放置することで、複利効果によって大きな利益を生み出しやすい

投資信託を10年以上放置することで、複利効果によって大きな利益を生み出しやすくなります。

複利は利益に対しても利益が乗るため、時間をかければかけるほど大きな利益を生み出すからです。

仮に、利益が出ている投資信託を短期で売却してしまうと、利益はそれに限られてしまいます。

複利の仕組みの図解。元金100万円が、1年目の利息10万円、2年目の利息11万円と、利子にも利子がついて雪だるま式に増えていく様子。

10年以上放置することで、NISAによって非課税の恩恵を多く受けられる

投資信託を10年以上放置することで、新しいNISA制度を使った際には、より非課税の恩恵を受けることができます。

新しいNISAでは非課税期間が5年から無期限に変わったため、長期保有によって得た利益はすべて非課税で受け取ることができるからです。


注意:投資信託を乗り換えると、非課税の恩恵が制限される場合がある

新しいNISAで投資信託を乗り換え(所有している投資信託を換金し、同時にほかの投資信託を購入すること)ると、非課税の恩恵は制限される場合があります。

新しいNISAでは、年間の投資枠や生涯投資限度額が決められており、その範囲でしか買い直すことができないからです。

例)投資信託を上限いっぱいの1800万円まで購入して、2500万円に増えた場合
2500万円を売却して、別の投資信託を購入しようと思っても、新しいNISAでは1800万までしか買えないし、それだけ買うのに最短でも5年かかります。
他方で、そのまま放置なら2500万円からさらに増えた分も非課税の恩恵を受けることができます。

投資信託を乗り換えることで非課税の恩恵は制限される場合がありますので注意が必要です。


すべての投資信託を10年以上放置してよいわけではない

これまで解説したように、投資信託は基本的に10年以上の長期保有が推奨されます。

ただ、すべての投資信託を10年以上放置した方がよいわけではありません。

投資信託は5000種類以上あり、投資対象や手法もさまざまなためです。

たとえば、長期で見ても上昇が見込めないような投資信託は放置しないほうがよいです。

そこで、10年以上放置できる投資信託を選ぶことが大切になります。

10年以上放置できる投資信託選びが大切

投資信託を長期保有を前提とするなら、10年以上放置できる投資信託選びが大切になってきます。

10年以上放置できる投資信託を選ぶためには、以下の2つが必要です。

  1. 長期的に右肩上がりが期待できる投資対象を選ぶ
  2. 過去10年以上の実績がよい投資信託を選ぶ
それぞれご紹介します

長期的に右肩上がりが期待できる投資対象を選ぶ

投資信託を10年以上放置するためには、まず長期で見て右肩上がりが期待できる投資対象を選びましょう。

長期的に右肩上がりが期待できる投資対象に投資することで、投資信託を10年以上放置していても利益が期待できるからです。

例えば、世界株式は過去50年の長期で見ても、わかりやすく右肩上がりとなっており、これからも右肩上がりが期待できます。

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なので、投資信託を10年以上放置するために、まずは長期で見て右肩上がりの投資対象を選ぶようにしましょう。


投資信託で投資対象となる主なもの

投資信託では、株式や債券、不動産などが主な投資対象となります。

例えば、公的年金では国内株式、外国株式、国内債券、外国債券の4つの投資対象に分散投資しています。

GPIFの資産構成図。国内債券25.51%、国内株式24.99%、外国債券24.58%、外国株式24.93%と、4資産にほぼ均等分散している。

参照:GPIF on X


テーマ型の投資信託には注意

投資信託の投資対象で、テーマを絞ったものもよく売られていますが、長期保有という点では注意が必要です。

話題のテーマは流行り廃りが激しいため、長期で持っていると、はじめは好調でもいつの間にか不調になっていることがよくあるからです。

例えば、ロボット関連やSDGsなどテーマを絞った投資信託は、長期で放置したい人は注意しましょう。


過去10年以上の実績がよい投資信託を選ぶ

右肩上がりの投資対象を選んだら、その中から10年以上の実績がよい投資信託を選びましょう。

長期で見て右肩上がりの投資対象でも、投資信託には投資手法や業種など数多くの種類があり、成績もさまざま。

10年以上の実績がよい投資信託を選べば、安心して投資信託を10年以上放置できます。

例えば、約30年ほどの実績がよい投資信託もあります。

2008年のリーマンショックなど短期的に大きく値下がりがあっても、そのあと大きく値を上げており、今後も長期でよい成績が期待できるため、放置していても安心できますね。

1996年からの株価推移グラフ。ITバブル崩壊等を乗り越え、28年間で先進国株式は7倍、〇〇株式は32倍に成長したことを示している。

そのため、10年以上投資信託を放置するために、右肩上がりの投資対象だけでなく、10年以上の実績がよい投資信託を選びましょう。


新しい投資信託には注意が必要

投資信託を長期で保有したい人にとっては、発売されてから10年に満たない投資信託には注意が必要です。

なぜなら、長期の運用実績がないため、10年以上放置してよいか判断が難しい場合が多いからです。


投資信託がマイナスになってしまったらどうすればいい?

投資信託がマイナスになってしまった場合の対処法も「放置」が基本となります。

詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。


まとめ

投資信託は10年以上放置することも可能ですが、そのためには長期保有に適した投資信託を選ぶことが大切です。

投資信託の選び方がよくわからないという人は、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談してみるとよいでしょう。

投資信託の選び方やすすめの投資信託など具体的なアドバイスがもらえるので、投資信託を10年以上放置していたい人にはおすすめです。

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