健康保険の種類は3つ!違いと見分け方をわかりやすく解説!

TOP おかねの小槌 健康保険の種類は3つ!違いと見分け方をわかりやすく解説!
健康保険の種類は3つ!違いと見分け方をわかりやすく解説!

健康保険の種類は3つ!違いと見分け方をわかりやすく解説!

「自分がどの健康保険の種類に入っているのかよく分からない…」就職や転職、結婚などのタイミングで、そんな疑問を持ったことはありませんか?

健康保険の仕組みは複雑に見えますが、実は「働き方」と「年齢」で大きく3つに分けられます。この記事では、健康保険の種類から、その違い、保険証の簡単な見分け方までをわかりやすく解説します。

自分が加入している保険を正しく理解して、万が一の病気やケガ、将来のライフプランの変化にも迷わず対応できるようになりましょう。

この記事でわかる事

  • 健康保険の仕組みを簡単に解説
  • 健康保険の職業・年齢別の種類
  • 健康保険の切り替えが必要なタイミング

この記事を書いたFP
健康保険の種類は3つ!違いと見分け方をわかりやすく解説!
古賀 孝夫
古賀 孝夫
難しい金融の仕組みや、低金利時代の資産運用について分かりやすくお伝えします!

▼初心者向け!お金の基礎知識を学べる無料マネーセミナーにぜひご参加ください!

目次

1:日本の公的医療保険制度(健康保険)とは?仕組みを簡単に解説

日本に住んでいる私たちは、誰もがいずれかの公的医療保険に加入しなければなりません。これは「国民皆保険制度(こくみんかいほけんせいど)」と呼ばれ、世界に誇れる日本の仕組みのひとつです。

「健康だから入らなくていい」と自分の意思で辞退することはできず、必ず加入して保険料を支払う義務があります。

この制度の最大のメリットは、病院の窓口で支払う医療費が安く済むことです。小学校入学から69歳までの方であれば「3割負担」小学校入学前のお子さんは「2割負担」です(※70歳以上は1〜3割)。

残りの7割は、私たちが納めている保険料や税金から支払われているのです。

年齢や所得に応じた医療費の自己負担割合の表。75歳以上は一般・低所得者が1〜2割負担、現役並み所得者が3割負担している。70〜74歳は一般・低所得者が2割負担、現役並み所得者が3割負担している。小学校入学から69歳は3割、未就学児は2割負担している。

2:健康保険の種類は大きく分けて3つ【職業・年齢別一覧】

日本の公的医療保険は、職業や年齢によって大きく以下の3つのグループに分けられます。

健康保険の種類(被用者保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度)と、就労状況・年齢に応じた加入先の変遷を示した図。

「どの保険に加入するか」は自由に選べるものではなく、働き方や年齢によって自動的に決まる仕組みです。

2-1:会社員・公務員が加入する「被用者保険(職域保険)」

企業や官公庁などに雇われて働いている人(被用者)と、その扶養家族が加入する保険です。一般的に「社会保険(社保)」や「健保(けんぽ)」と呼ばれます。

最大の特徴は、保険料を会社(事業主)と従業員で半分ずつ負担する点です。働く人にとっては、保険料の負担が軽く抑えられているのが大きなメリットです。

2-2:自営業・フリーランスが加入する「国民健康保険(地域保険)」

自営業者、フリーランス、農業従事者、あるいは会社を退職して次の就職先が決まっていない人などが加入します。一般的に「国保(こくほ)」と略されます。

被用者保険とは異なり、会社が保険料を負担してくれることはありません。そのため、保険料は全額自己負担となります。

また「扶養」という仕組みがないため、家族がいる場合は家族全員分の保険料がかかるのも特徴です。

2-3: 75歳以上が加入する「後期高齢者医療制度」

75歳以上の方(または65歳以上で一定の障害がある方)は、それまで加入していた「被用者保険」や「国民健康保険」を抜け、自動的にこの制度に移行します。

保険料は年金から天引きされる仕組みです。また、病院窓口での自己負担割合は原則1割ですが、所得に応じて2割、あるいは現役世代並みの所得がある場合は3割と変動します。

3:あなたの保険はどれ?保険証を使った種類の見分け方

「結局、自分はどの保険に入っているの?」と迷ったときは、手元の保険証を確認するのが確実です。

ここでは、種類を見分けるためのチェックポイントと、よくある「書類への書き方」について解説します。

3-1:一番確実なのは「保険者名称」の確認

保険証の下の方(または上部)に書いてある「保険者名称(保険者名)」という欄を見てください。

「保険者名称(保険者名)」に書かれている内容と、下記を照らし合わせて確認しましょう。


  • 「全国健康保険協会 〇〇支部」 → 協会けんぽ(会社員・中小企業など)
  • 「〇〇健康保険組合」 → 組合健保(会社員・大企業など)
  • 「〇〇市」「〇〇区」 → 国民健康保険(自営業・フリーランスなど)

3-2:保険証の「記号・番号」や「法別番号」の見分け方

保険証には、あなた個人を識別する「記号・番号」と、保険の運営元を示す「保険者番号」という、2種類の番号が記載されています。

保険の種類を見分けるために見るべきなのは、保険者番号です。保険者番号の桁数や、その数字の頭2桁(法別番号)を確認しましょう。


【桁数で確認】

  • 「保険者番号」が8桁 → 会社員など(被用者保険)または後期高齢者医療制度
  • 「保険者番号」が6桁 → 国民健康保険

【最初の2桁(法別番号)で詳細を確認】

  • 01:協会けんぽ
  • 02:船員保険
  • 06:組合健保
  • 31〜34:公務員(共済組合)
  • 39:後期高齢者医療制度

3-3:書類の「保険の種類」欄にはどう書けばいい?

病院の初診や年末調整、保育園の入園書類などで「健康保険の種類」を書く欄があり、迷うことがあります。多くの場合、以下のどちらかのパターンで対応可能です。

1. 選択式の場合(◯をつけるなど)

「社会保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療」などの選択肢がある場合は、以下のように選びます。


会社員や公務員の方(およびその扶養家族)

社会保険(または被用者保険)

自営業・フリーランスの方

国民健康保険


2. 記述式の場合(名称を書く)

例えば、「保険証の種類を記入してください」などの空欄がある場合、「社会保険」と書くよりも、保険証の「保険者名称」をそのまま書き写すのが確実です。


【具体例】

  • 「全国健康保険協会 東京支部」
  • 「〇〇株式会社健康保険組合」

4:転職・退職・結婚。健康保険の切り替えが必要なタイミングとは

就職、退職、結婚など、人生の節目では保険の切り替え手続きが必要です。

「会社がやってくれるだろう」と思い込んでいると、手続きが遅れて「保険証がない期間(無保険)」ができてしまったり、保険料を二重に請求されたりすることがあるため注意が必要です。

4-1:会社を退職したとき(国保への切り替え・任意継続)

会社を退職すると、その翌日に会社の保険証は使えなくなります。会社は「脱退」の手続きはしてくれますが、「次の保険に入る」手続きは自分で行わなければなりません。

手続きは、主に次の3つから選択します。

1.  国民健康保険(国保)に加入する

退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村役場で手続きします。

手続きには、会社から発行される「健康保険資格喪失証明書」が必要です。ハローワークでもらう「離職票」では手続きできない役所が多いので、辞める会社に必ず発行をお願いしておきましょう。

2. 任意継続(にんいけいぞく)をする

会社で入っていた保険に、個人で継続して加入する制度です(最大2年間)。退職日の翌日から20日以内に申請が必要です。

1日でも遅れると受け付けてもらえませんので、手続きを忘れないようにしましょう。

3. 家族の扶養に入る

家族が加入している被用者保険の扶養に入ります。保険料がかからないのが最大のメリットですが、年収などの条件があります。

4-2:就職・転職をしたとき

就職・転職をした場合、基本的には新しい会社が加入手続きを行ってくれます。

ただし、それまで「国民健康保険」に入っていた方は、自分で「国保の脱退手続き」を市役所で行わなければなりません。

この手続きを忘れると、会社の保険料と国保の保険料が二重に請求されてしまうことがあるので注意してください。

4-3:結婚して扶養に入るとき・外れるとき

結婚して配偶者の扶養に入る場合は、配偶者の勤務先を通して手続きをします。

逆に、パートなどで働き始め、年収が一定額(一般的に130万円など)を超えると、配偶者の扶養から外れます。その場合は、自分の勤務先で扶養を外す手続きと、新たな保険への加入手続きをセットで行いましょう。

5:公的医療保険と民間の医療保険、役割の違いとは?

「公的な医療保険があるのに、なぜ民間の医療保険にも入るの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

実は、この2つは役割が明確に異なります。公的医療保険と民間の医療保険の役割の違いを理解し、無駄のない備えをしましょう。

5-1:公的保険は「治療費の土台」民間保険は「プラスアルファの現金」

公的保険は「現物給付」という、医療サービスそのものを低額で受けられる制度です。あくまで「標準的な治療」を保障するための土台です。

一方、民間の医療保険は、入院や手術をした際に「給付金(現金)」を受け取れます。

受け取ったお金の使い道は自由です。例えば治療費だけでなく、入院中の生活費や交通費、退院後のケア用品代などにも充てられます。

5-2:公的保険でカバーできない「3つの大きな出費」

公的保険は非常に優秀ですが、万能ではありません。特に次の3つの出費は、全額自己負担となるため注意が必要です。

差額ベッド代・食事代

「大部屋ではなく個室で静かに療養したい」と希望した場合にかかる「差額ベッド代」は、公的保険の対象外です。

平均で1日6,000円〜8,000円程度かかり、入院が長引くと大きな負担になります。

先進医療費

将来的に保険適用を目指している最先端の治療を受けた場合、その技術料は全額自己負担です。治療によっては数百万円かかるケースもあります。

働けない期間の収入減(生活費)

会社員には病気で休んだ際の給与を補償する「傷病手当金」があります。しかし、国民健康保険加入者(自営業・フリーランス)の方には、この所得保障が原則ありません。

「入院=収入ゼロ」のリスクに直結するため、自営業の方は、治療費以上に「生活費」への備えとして民間保険の重要性が高まるのです。

5-3:迷ったらお金のプロ(FP)に相談しよう

公的医療保険で「どこまで守られているか」は、働き方や家族構成によって大きく異なります。

もし、「自分には民間保険が必要なの?」「今の保険料は払いすぎじゃない?」と迷ったら、お金の専門家であるFPに相談してみましょう。

公的保険の仕組みとあなたの家計状況を照らし合わせ、過不足のない「ちょうどいい備え」を見つける手助けをしてくれるはずです。

6:まとめ

日本の公的医療保険は、大きく分けて「被用者保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」の3つです。

まずは手元の保険証にある「保険者名称」や「番号」を確認し、自分がどの制度に加入しているか把握することから始めましょう。

就職や結婚などのライフイベントはもちろん、万が一の入院時に「公的保険でどこまで賄えるか」を知っておくことは、自分と家族の生活を守るうえでも欠かせません。

もし「今の保障で足りるか不安」「民間保険の選び方がわからない」と感じたら、一人で悩まずお金のプロに頼ってみてください。

この記事をシェアする
記事を探す