親が認知症になったらできなくなってしまう手続きを教えて下さい

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親が認知症になったらできなくなってしまう手続きを教えて下さい
2025.09.02

親が認知症になったらできなくなってしまう手続きを教えて下さい

「最近、親の物忘れがひどくなった」「最近、親が何度も同じことを話す」といったような、親が認知症ではないかと不安に思ったことはありませんか。

認知症になると、実は様々な手続きができなくなり、家族にも不都合が生じます。

この記事では、認知症になったらできなくなる手続きを具体的に解説していきます。

できなくなる手続きを把握したうえで、まずは親と将来について話し合いましょう。

この記事で分かること

認知症になったらできなくなる手続き5選

  • 金融機関での預金の引き出しや預け入れ
  • 株や投資信託の売買
  • 生命保険の加入や解約
  • 不動産の売買や管理
  • 生前贈与や遺言書の作成

この記事を書いたライター
親が認知症になったらできなくなってしまう手続きを教えて下さい
こいずみ なつ
こいずみ なつ
前職では司法書士事務所にて、成年後見人に携わる業務を担当。行政書士資格あり。 相続・終活のテーマを中心に執筆中。

目次

認知症になったらできなくなる手続き5選

認知症になったらできなくなる手続きは大きく分けて5つあります。

認知症になったらできなくなる手続きについて5つに分けて解説する旨を伝える図。
それぞれご紹介します

手続きができなくなる理由

認知症になると記憶力や判断能力が低下し、契約内容を理解したり、手続きの結果の予測が難しくなります。そのため、本来の自分の意思とは違う手続き等を行ってしまうことがあります。

このようなことを避けるため、ひいては本人の財産を保護するために、様々な手続きができなくなるのです。


金融機関(銀行、郵便局など)での預金の引き出しや預け入れ等ができなくなる

認知症になると金融機関での預金の引き出しや預け入れ等ができなくなります。

金融機関においてできなくなる主なことは以下の通りです。

できなくなる主な項目

  • 預金の引き出し
  • 預金の預け入れ
  • 定期預金の解約
  • キャッシュカードの再発行

できなくなることによる影響の具体例

  • 日常の生活費をおろすことができず、家族に負担がかかる
  • 医療費、介護施設への支払いができず、家族に負担がかかる
  • 介護施設への入居費用を準備できず、施設への入所をあきらめる

認知症になってもできること

本人が認知症だとわかった時点で口座が凍結されても、すべての取引が停止されるわけではありません。

  1. 公共料金の引き落とし、年金の振り込みなどは継続される
  2. 介護施設や病院への支払い

など、認知症になった本人の利益のために行われるものに関しては、預金を引き出せる場合もあります。


株や投資信託の売買等ができなくなる

認知症になると、株や投資信託の売買等ができなくなります。

株や投資信託関連でできなくなる主なことは以下の通りです。

できなくなる主な項目

  • 株の売買
  • 投資信託の売買
  • 証券口座開設

できなくなることによる影響の具体例

  • 株や投資信託を売却したお金で施設へ入居しようと思っていたが、入居費用を準備できなくなった
  • タイミングをみての売り買いができなくなり、資産を減らすことになった

生命保険の加入や解約等ができなくなる

認知症になると、生命保険の加入や解約等ができなくります。

生命保険関連でできなくなる主なことは以下の通りです。

できなくなる主な項目

  • 生命保険の加入
  • 生命保険の解約
  • 生命保険の請求、受取り(契約の形態によってはできる場合もあります)

できなくなることによる影響の具体例

  • 病気やケガによる手術や入院のために加入しようと思った保険に入れず、備えることができなくなった
  • 必要のない保険への保険料の支払いをしていかなければならない
  • 加入している保険の内容がわからず、請求することができなくなり、保険金を受け取ることができなくなった

不動産の売買や管理(賃貸、修繕)等ができなくなる

認知症になると不動産の売買や管理等ができなくなります。

不動産関連でできなくなる主なことは以下の通りです。

できなくなる主な項目

  • 不動産の売買
  • 不動産の賃貸契約を結ぶ
  • 不動産の大規模修繕

できなくなることによる影響の具体例

  • 自宅を売却したお金で施設へ入居しようと思っていたが、入居費用を準備できなくなった
  • 大家をしている不動産の大規模修繕などができなくなり、住民とトラブルが起こってしまった
  • 大家をしている不動産に空きが出ても、新規で賃貸契約が結べず、収入を見込んで組んでいたローンが返せなくなった

生前贈与や遺言書の作成等(相続に関わること)ができなくなる

認知症になると生前贈与や遺言書の作成等ができなくなります。

相続関連でできなくなる主なことは以下の通りです。

できなくなる主な項目

  • 生前贈与
  • 遺言書の作成

できなくなることによる影響の具体例

  • 子供や孫に住宅購入資金や教育資金を渡す予定をしていたが、贈与契約を結べず、渡すことができなくなった
  • 生前贈与をすることによる相続税の負担軽減ができなくなった
  • 遺言書を作成することができず、遺産を思った通りに相続人へ分けることができなくなった

最後に

認知症になったらできなくなる手続きを解説してきましたが、まずは親と将来について話し合うことが大切です。

話し合いの中で、今やっておくべきことや把握しておくべきことがわかり、事前に対策をとることもできます。

  • 銀行の代理人制度
  • 任意後見
  • 家族信託
  • 生前贈与
  • 遺言書作成等
    など

事前の対策については、親の資産の状況によって変わってきます。

家族のみで対策をとることは難しいと思いますので、専門家に相談してみましょう。

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こいずみ なつ
こいずみ なつ
前職では司法書士事務所にて、成年後見人に携わる業務を担当。行政書士資格あり。 相続・終活のテーマを中心に執筆中。

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