30代は、キャリア形成や結婚、マイホーム購入など、人生の大きな転換期を迎える方も多いのではないでしょうか。将来設計のためにも、今から少しずつでも貯金をしていくことはとても大切です。
この記事では、30代独身女性の貯金の現状と、貯金がない状況から脱却する方法についてご紹介します。
この記事で分かること!
- 30代独身女性の貯蓄の現状
- 30代独身女性『貯金なし』に対策が必要な理由
- 貯金ができていない状態から脱却する方法
30代独身女性の貯金がない割合と貯蓄の現状
30代独身女性は、仕事もプライベートも充実させたい一方で、将来への不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。将来設計には、やはり貯金が欠かせません。
ここでは、30代独身女性の貯金の現状について、具体的なデータに基づいて解説していきます。
30代独身、”貯金がない”割合は13.1%
30代独身女性の『貯金(貯蓄)がない』割合は13.1%と最も多く、貯金100万円以下の方の割合も含めると25.2%に上ります。
30代独身女性の約70%が100万円以上貯蓄している
30代独身女性の約70%が100万円以上貯蓄しています。
さらに、1000万円以上貯蓄(金融資産含む)していると答えた方が15.5%もいらっしゃいました。
30代はしっかりとお金を貯めていこうと考える方が多い年代のようです。
30代独身の平均貯金額と中央値
30代単身世帯(独身者)で、貯蓄額ゼロのデータを除いた、平均貯金額と中央値は下記のとおりです。
平均貯金額:740万
中央値:270万
参照:家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)
『平均値』とは、全体の数値をすべて足して総数で割ったもののこと。『中央値』とは、少ない値から順番に並べていき、ちょうど真ん中に位置する値を指します。
平均値は極端に大きな額に引っ張られてしまうため、数字が高くなる傾向にあります。
ですので、中央値の方がリアルな数字に近いと言えます。
30代独身女性の”貯金なし”は、対策の必要あり
先にお伝えした通り、私は30代独身女性で貯金がない(ゼロまたはゼロに近い)場合、少しずつでも対策を取っていく必要があると考えます。
なぜなら、貯金がないと、緊急時の対応や将来への準備が難しくなるからです。
例えば以下のような場合、貯金がないと対応できなくなる恐れがあります。
- 病気で入院
- 引っ越し
- 結婚
- 老後資金準備
詳しく解説していきます。
病気で入院した場合
例えば、がんで入院した場合を考えてみましょう。
そもそも、30代以降になると女性はがんになるリスクが増えるというデータがあります。
少し古いデータ(2016〜2017年)ですが、以下は、男女別、年齢毎にがんになった方の数をグラフにしたものです。
男性に比べて女性の方が、30代になるとがんになる方が増えているのが分かります。
がんの種類、進行度、治療法などによって大きく異なります。一般的に、入院治療費は100万円前後(3割負担であれば実費30万円)と言われることがありますが、これはあくまで平均的な金額であり、実際にかかる費用はケースバイケースです。
入院治療費参照:公益社団法人全日本病院協会「疾病別・重症度別入院医療費の平均(2020年度 年間集計)急性期グループ
がんの治療費は、患者さんによって大きく異なるため、貯金が少ないと払えないことになってしまいます。病気や入院に備えるためにも貯金がない状態は避けるべきだと考えます。
引っ越しする場合
転職や転勤などによる引っ越しが発生した場合を考えてみましょう。
転職や転勤を伴う引っ越しが発生した場合、以下のような費用がかかります。
- 引っ越し費用: 物件の距離や荷物量によって異なりますが、一般的に10万円前後が目安です。
- 初期費用: 家賃の敷金・礼金、仲介手数料など、家賃の5ヶ月分程度が目安です。例えば、家賃10万円の物件に引っ越す場合、初期費用を含めると約60万円が必要になります。
転職や転勤のある方は、引越し費用を貯めておくことをおすすめします。
結婚することになった場合
結婚は人生の大きなイベントです。結婚式や新生活の準備など、多額の費用がかかります。
挙式・披露宴・ウエディングパーティーなどの費用総額の平均は292万3,000円となっており、男性と折半したとしても、146万1,500円必要となります。
また、ここに『新婚旅行』や『新居への引っ越し、準備』の費用が加わると、更にお金が必要となります。
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今からでも遅くはありません。無理のない範囲で、コツコツと貯蓄を始めていきましょう。
老後資金を貯めようと思った場合
現在貯金がない、あるいは貯金ができない状態だと、老後資金を貯めようと思った場合苦労する可能性があります。
仮に、老後資金が1500万円必要だとしたら、現在30歳の場合、60歳までに毎月約4万2000円ずつ貯めていく必要があります。また、30年後はインフレが進む可能性もありますので、老後資金額はもっと必要となり、毎月の積立額も増えることになるでしょう。
大きな老後資金を貯めるには、長期間、計画的に貯めていく必要があります。
貯金がない状態から脱却する方法
もし、貯金がないことの危機感を感じていただけていたら、ぜひ今日から貯金なしの状態から脱却するために動き出しましょう。
ここでは、貯金ができなかった方でも”必ず成功する”、お勧めの貯金の方法をお伝えします。
さらに、貯金ができるようになってからは、お伝えする貯金額を増やしていく方法も試してみてください。
”先取貯蓄”で貯金は必ず成功する
これまで貯金ができずに”貯金なし”の状態が続いてしまっていた方はぜひ、『先取貯蓄』にチャレンジしてみましょう。
先取り貯蓄とは、給料が入ったらまず最初に決めた金額を貯金し、残りの金額で生活する方法です。
例えば、事前に先取貯蓄用の口座を作り、そこに定期預金を設定します。
この時、引き落とし日を給料日(あるいはその周辺)にし、給料が入ったらすぐに貯金を行う仕組みを作っておきます。
そして、残った給料で生活を行うと、決めた金額を必ず貯めていくことができます。
先取貯蓄にはこんなメリットがあります
- 貯金をすることを習慣化できる。
- 無駄遣いを防ぎやすい。
- 目標達成感が得やすい。
先取貯蓄の具体的な方法
- 給料日直後に、貯金用の口座に自動振替を設定する。
- 貯金アプリを活用して、貯蓄状況を可視化する。
関連記事いつの間にか貯金を使ってしまう人が必ずお金を貯められる具体的方法
先取り貯蓄は、貯金がなかなかできなかった方におすすめの方法です。
”家計の見直し”で貯蓄額UP
「貯金したいけど、なかなかできない…」 そんな風に感じている方は、一度家計を見直してみませんか?
家計を見直すことで、無駄な支出を見つけ、その分を貯金に回すことができます。
なぜ家計を見直すのか
- 支出の可視化: 家計簿をつけたり、レシートを確認することで、自分が何にどれくらいの金額を使っているのかが明確になります。
- 無駄な支出の発見: 無意識に行っていた無駄な支出に気付き、節約につながります。
- 貯蓄目標達成: 貯蓄目標達成に向けて、具体的な行動計画を立てることができます。
家計の見直し方法
- 支出を記録: すべての支出を細かく記録しましょう。
- 項目別に分類: 食費、交際費、衣服費など、項目別に分類すると、支出の傾向がわかりやすくなります。
- 支出の原因分析: どこで多くお金を使っているのかを分析し、改善点を見つけましょう。
具体的な家計の見直し
固定費とは: 家賃、光熱費、通信費、保険料など、毎月決まった金額で支払う費用です。
見直しのポイント
- 通信費: 格安SIMへの乗り換え、プランの見直し
- 保険: 保険内容の見直し、不要な保険の解約
- サブスクリプションサービス: 利用頻度が少ないサービスの解約
食費、交際費、衣服費等、項目別に整理していくと無駄や節約箇所が見つかりやすいですよ。
家計の見直しは、貯蓄を増やすだけでなく、より豊かな生活を送るための第一歩です。まずは、家計簿をつけることから始めてみましょう。
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まとめ
30代独身女性で貯金がない方は、備えや将来のために少しずつでも貯金していくことをお勧めします。
貯金は、一朝一夕にできるものではありません。コツコツと計画的に貯めていくことが大切です。
もし、一人では難しいと感じたら、専門家の力を借りるのも一つの方法です。ファイナンシャルプランナー(FP)に相談することで、あなたに合った貯蓄プランを立てることができます。
将来の目標に向かって、一緒に頑張りましょう!