変額保険が向いている人はどんな人ですか?投資信託と比較して解説

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変額保険が向いている人はどんな人ですか?投資信託と比較して解説
2025.10.24

変額保険が向いている人はどんな人ですか?投資信託と比較して解説

「FPから変額保険での運用を勧められました。投資信託で運用するよりも変額保険で運用する方が向いている人はどんな人ですか?」

変額保険での運用が向くのは保険の機能に魅力を感じる人です。

例えば、保険の機能には以下のようなものがあります。

  • 死亡保障 → 運用中に亡くなると死亡保険金がおりる
  • 払込免除 → 運用中に特定疾病になると、それ以降の保険料の支払いがなくなるなど

このような保険を持ちながら、運用していきたい人は変額保険が向いているでしょう。

投資信託よりも変額保険が向いている具体例や、シミュレーション比較も紹介していきますので、是非最後まで読んでみてください。

この記事でわかる事

  • 変額保険が向いている人
  • 変額保険で備えられる保障
  • 投資信託よりも変額保険が有効なケース3選

この記事を書いたFP
変額保険が向いている人はどんな人ですか?投資信託と比較して解説
谷間 志帆
谷間 志帆
理想のライフプランを実現するために、 知っておくべきお金の知識をわかりやすくお伝えします。

目次

投資信託よりも変額保険が向いている人は保険の機能に魅力を感じる人

投資信託よりも変額保険が向いている人は保険の機能(保障)に魅力を感じる人です。

変額保険は、保険の機能(保障)と資産運用の機能(投資信託で運用)の2つの機能があるからです。

保険の機能(保障)の中身は、『基本の保障部分』と『オプション部分』があります(保障の詳細は2章で説明)が、その分保険機能にかかるコストがかかるため、資産運用のメリットは小さくなります。

具体的に見ていきましょう。

以下は、A社の変額保険を例にして、投資信託で運用した場合との資産額の推移を比較したものです。

A社変額保険 前提条件
30歳女性保険金額:484.5万円
保険期間:30年保険料:1万円/月
保障内容:死亡保障のみ
平均利回り:6%

※投資信託は販売手数料や信託報酬は加味していません。変額保険は手数料込の金額です。

以下は、上記表をグラフにしたものです。

変額保険解約金と投資信託資産額の比較を示した折れ線グラフ。30年間の推移で、どちらも増加し、最終的に投資信託資産額の方がやや高くなる。

同じ運用利回りですが、変額保険の方が解約金の増え始める時期が遅く最終的な資産額も投資信託よりも少ないです。

このように運用面だけで比較すると投資信託の方が増えるため、「保険」の部分に魅力や価値を感じる人が変額保険が向いているといえます。

変額保険は死亡保険を基本に大きな病気などにも備えられる

変額保険は死亡時だけでなく特定疾病(がん・脳血管疾患・心疾患)などの大きな病気に対しても備えることが出来ます。

ほとんどの変額保険は死亡保険(基本保障)と特定疾病などのオプションの保障から成り立っています。

以下は保障内容の一例です。(2025年9月現在)

※給付条件は一例で保険会社によって異なります

最近ではオプションの種類も増えたため、より自分のニーズに合った保障に備えながら運用をすることができるようになりました。

投資信託よりも変額保険が有効なケース3選

この章では、投資信託よりも変額保険が有効な3つのケースを具体的に紹介します。

  • 教育資金を運用で貯めていきたい人
  • 運用中の病気が不安な人
  • 認知症になることが不安な人

それぞれみていきましょう。

教育資金を運用で貯めていきたい人

教育資金を資産運用しながら積み立てたい人は変額保険が向いています。

親に万が一があっても教育資金を確保することが出来るからです。
(※万が一がなくても運用が良ければ、払った保険料より解約時に受け取れるお金が上回るので損にはなりません。

具体的には「死亡保険金」の機能がこれに該当します。

0歳の子の大学費用を貯める目的で、で投資信託を毎月1万円積立購入していき、5年後に父親が亡くなった場合、以下のようになります。

投資信託
掛金:1万円/月
5年間の支払い総額:60万円
利回り6%の5年目の資産額:70万円

→5年目の資産額だと大学費用には足りない為、父親が亡くなった後も毎月1万円の積立は必要になります。

同条件で、毎月1万円の掛け金で変額保険に入っていた場合は以下のようになります。

変額保険
30歳男性掛金:1万円/月
5年間の支払い総額:60万円
基本死亡保険金額:584万円

→変額保険は父親が亡くなった時点で、運用の成績に関わらず最低でも584万円の死亡保険金が支払われます。これは現在の大学の学費平均分(4年間)は賄える金額です。

このように運用開始してすぐに何かあっても、投資信託では十分に資産が貯まっていない可能性があります。

その点、変額保険は加入直後から保障が開始されるので安心です。

運用中の病気が不安な人

運用をしている途中で病気になってしまうことが不安な人は変額保険が向いています。

保険料の支払い途中で特定疾病である一定の状態になると、それ以降の保険料の支払いは保険会社が代わりに行ってくれるからです。

具体的には「払込免除特約」がこれに該当します。

30歳の女性が老後資金を貯める目的で毎月3万円の投資信託を積立購入し、10年後にがんになった場合、以下のようになります。

投資信託
掛金:3万円/月
10年間の支払い総額:360万円
利回り6%の10年目の資産額:492万円
11年目~30年目までは運用のみ継続(利回り6%):1577万円

→10年目で積立購入をストップし、60歳まで(残り20年間)運用だけしていくと資産額は1577万円になります。(平均利回り6%)

変額保険
掛金:3万円/月
10年間の支払い総額:360万円
支払い免除となる保険料総額:720万円
60歳時の満期金(利回り6%):2325万円

→10年目にがんになるとそこから保険料の支払いは保険会社が代わりに行い運用が継続されます。60歳時点の満期金は2325万円になります(平均利回り6%)

がんなどの大きな病気になると、治療費や生活費が優先になり投資信託の積立購入はストップされる方も多いです。

変額保険なら保険会社が代わりに積立してくれるので資産形成を止めずに、浮いた保険料を治療費等にあてることができます。

認知症になることが不安な人

認知症になる事が不安な人は変額保険が向いています。

介護保険金のオプションがついた変額保険であれば、認知症で介護状態になると「介護保険金」が受取れるからです。

認知症などで判断能力がなくなった場合、投資信託などの有価証券は取引に制限がかかり売却など出来なくなります。

売却した資産が振り込まれた預金を引き出すということもできなくなります。(このことを資産凍結するといいます)

一方、介護保険金は家族が請求し家族の口座に振り込みをすることが出来ます。

もし本人の預金口座が既に凍結してしまっていても家族の口座にお金が入るので安心です。

番外編:ご主人に変額終身保険を掛けるとノーリスクで運用が出来る

運用で損が出ていても、死亡時に受け取れる金額が損にならなければ良い人は変額終身保険が向いています。

例えば、奥様がご主人よりも年下だったり、年金の少ない専業主婦という方は特に向いています。

変額保険は運用の成果に関わらず、払込保険料以上の死亡保険金が最低保証されています。

さらに、終身保険だと保障期間が一生涯になるため必ず誰かに保険金を残すことが出来ます。

以下の具体例で確認していきましょう。


30歳男性
保険期間:終身
基本死亡保険金額:500万円
払込期間:60歳まで
保険料:毎月10,590円
総支払額:3,812,400円


以下の表は、変額保険の運用利回りが-3%だった場合の推移です。

払った保険料に対して解約返戻金は常に下回り元本割れになっていますが、死亡保険金(グレー色)は常に保険料を上回っているのがわかります。

↑画像の再作成お願いします

解約返戻金はずっと元本割れですが、死亡保険金は基本保険金額の500万円を下回りません。

解約して返戻金を受け取る場合は損になりますが、死亡保険金として残す場合は払った保険料よりも大きい金額を残すことが出来ます。

まとめ

変額保険は投資信託での運用と保険の2つの機能がある生命保険です。

投資信託だけ、変額保険だけとどちらか一方を選択するのではなく両方始めるという方も増えています。

自分には何が合っているのか知りたいという方はFPに相談してみることもおすすめです。

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